社内イベント・クリエイティブ
社内イベント・クリエイティブ制作のオージャスト2026-10-14
2026-10-14
社内イベントが終わった後、映像や写真、台本、企画書はどこへ行くのでしょうか。多くの企業では、当日の盛り上がりとともにそれらの素材も「お役御免」となり、どこかのフォルダに眠ったまま日々の業務に埋もれていきます。しかし、社内イベント・クリエイティブ制作を手がける株式会社オージャスト代表の金功勇は、「イベントの素材は、作った瞬間よりも10年後のほうが価値を持つことがある」と語ります。なぜ過去の素材が経営資産になるのか、そしてその価値を引き出すためにどんな運用が必要なのか——代表にじっくりお話を聞きました。
目次
社内イベントの現場では、当日のクオリティや参加者の満足度に注目が集まります。もちろんそれは大切なことです。しかし代表は、イベントが終わった後にこそ、もうひとつの重要な仕事が始まると考えています。
「イベントを制作・運営していると、どうしても当日がゴールになりがちです。でも私たちが長年この仕事をしてきて強く感じるのは、イベントで生み出された素材——映像、写真、登壇者の言葉、会場の熱気を切り取ったコンテンツ——は、時間が経つほどに別の意味を帯びてくるということです。」
たとえば、ある周年イベントで制作されたオープニング映像が、数年後の新入社員研修や採用活動で再利用されるケースがあります。あるいは、当時の代表挨拶の映像が、現在の理念浸透施策の核になることもあります。「作ったときは記念のためだったものが、後から見ると組織の歴史や文脈を伝える一次資料になっている」と代表は言います。
オージャストがこれまで手がけてきたイベントには、創立20周年を記念したオンラインイベント、製品発表会やカンファレンス、リクルートフォーラムなど、業種も形式もさまざまなものがあります。それぞれの現場で生まれた映像・音声・テキストの素材が、後になって別の場面でどう活きたか。その積み重ねが、代表の「アーカイブ戦略」という考え方の根底にあります。
アーカイブという言葉を聞くと、「素材をクラウドに保存しておけばいい」と思う方も多いかもしれません。しかし代表は、ただ保存するだけでは不十分だと指摘します。素材が経営資産として機能するためには、「整理」と「文脈の付与」が欠かせないというのです。
「映像ファイルがドライブのどこかにある、というだけでは誰も使えません。後から見たときに、これがいつのイベントで、どんな目的で、誰に向けて作られたものかが一目でわかるようになっていて、初めて素材が活きてくるんです。」
具体的には、イベントが終わった直後に「素材整理の時間」を設けることが重要だと代表は語ります。当日の写真や映像をただフォルダに入れるのではなく、イベントの概要・参加者属性・目的・当日のハイライトといった情報をセットで記録しておく。それが後年の担当者が素材を探し出し、活用するための「地図」になります。
「担当者が変わっても素材の意味が伝わるように残しておくことが大切です。5年後、10年後に別の人間がそのフォルダを開いたとき、すぐに使える状態になっているかどうか。それがアーカイブとして機能しているかどうかの基準だと思っています。」
オージャストでは制作した素材の管理・整理についてもクライアントと連携しながら進めることがあります。イベントが終わった後の「納品」で関わりが終わるのではなく、その先の活用まで視野に入れた支援を心がけているといいます。
では、どんな素材が特に長期的な価値を持ちやすいのでしょうか。代表はいくつかの観点からその特徴を教えてくれました。
「特に価値が上がりやすいのは、その時点でしか撮れなかったものです。創業期の代表の肉声、節目の年に集まった社員全員の集合写真、会社が大きく変わるタイミングでの全社集会の映像——これらは再現できません。時間が経てば経つほど、代替不可能な一次資料になっていきます。」
周年イベントはその典型です。10周年はリアルで、20周年はオンラインで開催した企業の事例では、それぞれの時代の開催形式そのものが、その時代の空気感を記録したドキュメントになっています。開催形式の違いが、むしろ時代の変化を物語る証拠になるわけです。
また、登壇者の言葉も重要な資産になります。経営者や創業者が節目のイベントで語った言葉は、後年の理念策定や採用メッセージにおいて、「会社の根っこにある想い」を証明するものとして活用できます。
「映像って、テキストに書き起こしても伝えきれない温度感があります。その方が実際にどんな表情で、どんな声で話していたか。それが記録されているのとされていないのとでは、後から見たときの説得力がまったく違います。」
こうした観点から代表は、「節目のイベントほど、収録クオリティにこだわってほしい」と話します。記念として残すだけでなく、将来の活用を前提に素材を作ることが、長期的な資産形成につながるというのです。
せっかく素材を整理して保存しても、それが実際に活用される仕組みがなければ宝の持ち腐れです。代表は、アーカイブ戦略において「使う場面を事前に設計すること」が非常に重要だと強調します。
「イベントを企画する段階で、この素材は後でどこに使えるか、を一緒に考えておくといいと思います。採用サイトのコンテンツにするのか、周年記念の社史に組み込むのか、研修動画の素材にするのか。使い道を想定して撮影・制作すると、素材のクオリティも変わってきますし、後からの活用もスムーズになります。」
この考え方は、イベントのクリエイティブ制作にも直結します。たとえば、全社キックオフの映像を撮影する際に「後でダイジェスト版を採用ページに使う」と決めておけば、社員の表情や会場の雰囲気を捉える角度・編集方針が変わります。「イベントの記録」としてではなく、「未来の素材」として撮る意識が、アウトプットの質を大幅に引き上げます。
また、社内での活用を促すために、「いつ・どんな場面でアーカイブを参照するか」をルール化しておくことも有効だと代表は言います。たとえば、新入社員研修の最初に過去の全社イベントのダイジェスト映像を見せる、幹部合宿で5年前のキックオフ映像を振り返る時間を設けるなど、アーカイブが自然に使われる「場」を組織の中に組み込むことで、素材が生きたものになっていきます。
「素材はあるのに使われていない、という企業さんは実はとても多いです。保存の仕組みと同じくらい、使う仕組みを設計することが大事です。そこまでがアーカイブ戦略だと思っています。」
アーカイブとして蓄積された素材が、具体的にどんな場面で力を発揮するのか——代表はいくつかの活用シーンを挙げながら説明してくれました。
まず採用の場面です。自社のカルチャーや雰囲気を求職者に伝える際、言葉だけでは限界があります。しかし、実際の社員が楽しそうに参加しているイベントの映像や写真があれば、「この会社で働くとはどういうことか」をリアルに伝えることができます。
「採用コンテンツって、作り込みすぎると逆に嘘くさくなることがあります。その点、実際のイベントで撮影した映像や写真は、リアリティがあって信頼感につながります。過去のイベント素材が採用ブランディングの核になるケースは、私たちがお付き合いしてきた企業でも実際にあります。」
次に理念浸透の場面です。特に組織が拡大した企業では、創業期からいる社員と新しく入った社員の間で、会社への理解や文化の共有に差が生まれることがあります。そんなとき、過去のイベントの映像——特に経営者が直接語った言葉や、組織の転換期に行われた全社集会の記録——は、「自分たちの会社がどういう経緯でここまで来たか」を共有するための強力なコンテンツになります。
そして周年施策です。5年、10年、20年といった節目に、過去の素材を編集した「ヒストリームービー」や「社史コンテンツ」を制作する企業は多いです。このとき、過去のイベント素材がしっかり整理・保存されているかどうかで、制作できるコンテンツのクオリティが大きく変わります。
「周年イベントのご依頼をいただいたとき、過去の素材があれば当時の空気感をそのままコンテンツに組み込めます。でも素材が残っていないと、写真一枚から始めなければならない。10年前の自分たちへの投資が、今になって返ってくるんです。」
代表との対話を通じて見えてきたのは、社内イベントは「開催して終わり」ではなく、そこで生まれた素材を丁寧に蓄積・整理・活用することで、採用・理念浸透・周年施策など、さまざまな経営課題に応える資産へと育てられるという視点です。
・イベント素材は時間が経つほど、代替できない一次資料としての価値を持ちます。
・「とりあえず保存」ではなく、文脈情報とセットで整理することが活用の前提になります。
・イベントの企画段階から「後でどこに使うか」を設計しておくことで、素材のクオリティと活用可能性が大幅に高まります。
・保存の仕組みと同様に、アーカイブを「使う場面」を組織の中に組み込むことが、戦略として機能するかどうかの分岐点になります。
「10年後にそのフォルダを開いた誰かが、本当に助かった、と思えるような残し方をしてほしいんです」という代表の言葉が印象的でした。イベントの価値は、当日だけでは測れません。それをどう残し、どう使うか——その問いが、社内イベントの可能性をさらに広げることにつながります。
取材・文:オージャスト編集部

オージャストは、社員総会・キックオフ・周年イベント・表彰式など、さまざまな社内イベントの企画・制作・運営を支援してきました。当日のクオリティはもちろん、イベント後の素材整理や活用まで視野に入れた提案が可能です。「過去のイベント素材を経営に活かしたい」「次の周年施策に向けて素材の蓄積から始めたい」とお考えの人事・総務・経営企画ご担当者の方は、ぜひオージャストにご相談ください。
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