社内イベント・クリエイティブ
社内イベント・クリエイティブ制作のオージャスト2026-07-22
2026-07-22
社内イベントは、本当に組織を変える力を持っているのでしょうか。豪華な会場、プロの司会者、映像演出——予算をかけさえすれば、社員の心は動くのでしょうか。株式会社オージャスト代表の金功勇は、20年にわたって社内イベントの企画・演出に携わってきた経験から、「それだけでは組織のモメンタムは生まれない」と言い切ります。社員総会・キックオフ・表彰式・周年イベントなど、数えきれないほどの「ハレの舞台」を設計してきた代表に、これからの社内イベントと組織づくりについてお話を聞きました。
目次
社内イベントの現場に20年携わり続けてきた代表が、一貫して大切にしてきた信条があります。それは「お金ではなく手間をかける」ということです。一見シンプルに聞こえるこの言葉には、現場で積み重ねてきた深い実感が込められています。
「社内イベントに予算をかけること自体は悪いことではありません。ただ、お金をかけさえすれば感動が生まれるかというと、そうではないのです。豪華な装飾よりも、たった一人の社員のために150人の元顧客に会いに行く方が、深い感動を生みます。派手な演出よりも、創業者の『始まりのストーリー』を情景が浮かぶまで掘り下げる方が、組織のモメンタムを動かします」
代表がここで語る「モメンタム」とは、組織全体が同じ方向に向かって動き出すエネルギーのことです。キックオフや社員総会を終えたあと、参加した社員が「よし、やろう」と感じ、翌日からの行動が変わる——そうした変化こそが、社内イベントの本来の目的だと代表は考えています。
「演出とは、感情を設計することだと思っています。そのためには、参加する一人ひとりに『自分のことを見てくれている』と感じてもらうことが大切です。そのリアリティは、お金では買えません。丁寧に話を聞き、事実を掘り起こし、言葉を選ぶ——そこに手間をかけることで初めて生まれるものです」
代表がイベントの企画・演出において重視するのは、単に「楽しかった」「盛り上がった」という感想を超えた、参加者の経験そのものの質です。経験経済論や組織心理学、さらには東京大学のモメンタム研究といった学術的な知見とも照らし合わせながら、現場で培った方法論を体系化してきました。
「社内イベントは、組織開発のツールです。ただ集まって食事をするだけでも意味はありますが、それが組織の方向性や価値観と結びついたとき、全く違う経験になります。人は、意味を感じると動きます。逆に言えば、意味を感じられないイベントは、参加者の時間を消費するだけになってしまいます」
「経験の設計」という言葉が示すように、代表はイベントの一つひとつのシーンを、参加者がどんな感情を持つかという観点から逆算して組み立てます。表彰式であれば、受賞者が壇上に立つ瞬間のナレーション一つを取っても、その人物の歩みや周囲への影響を丁寧に言語化することで、その場にいる全員が「自分たちが大切にしていることを誰かが見ていてくれた」と感じられるようにします。
「表彰される側だけでなく、見ている側の心も動かすことが大事です。あの人が評価されているなら、自分も頑張れる。そういう気持ちが連鎖して、組織のモメンタムが生まれます。そのためには、受賞者の背景にある物語を、情景が浮かぶくらいまで丁寧に掘り下げる必要があります。これはまさに、手間をかけることそのものです」
社員総会やキックオフといった大規模な社内イベントは、経営と現場が同じ空間に集まる、年に数回の貴重な機会です。この機会をどのように活かすかによって、組織の一体感や方向性の共有に大きな差が生まれると代表は言います。
「よく見かけるのは、経営陣が壇上で方針を発表して、社員が聞く、という一方通行のイベントです。それが悪いわけではありませんが、社員が『自分ごと』として受け取れるかどうかは別の話です。情報の伝達と、感情の共有は違います。社内イベントでやるべきは、後者だと思っています」
代表が大切にしているのは、「聞く」から「体験する」へのシフトです。社員が受け身でいる時間を最小化し、何らかの形で自ら参加できる場面を設けることで、イベントを通じた経験の密度が変わるといいます。
「たとえば、経営者のメッセージを映像で届けるだけではなく、その映像の制作過程で経営者自身に深く語ってもらい、普段は見えない想いや原体験を引き出す。そうすることで、映像を見た社員の受け取り方が全く変わります。『経営者ってこういうことを考えていたのか』という発見が、信頼と共感につながります」
また、社内イベントのリピート率が76.9%に上ることも、こうしたアプローチへの信頼の表れといえるでしょう。一度経験した担当者が、翌年も同じパートナーに依頼したいと感じる理由は、派手さではなく、「自分たちの組織のことを本当に理解しようとしてくれた」という実感にあると代表は考えています。
働き方の多様化や価値観の変化が進む中で、社内イベントに求められるものも変化しています。リモートワークの浸透や多拠点化、さらには外国籍スタッフの増加など、組織の形そのものが変わりつつあります。代表はこうした変化をどのように受け止めているのでしょうか。
「組織が多様化しているからこそ、『一人ひとりに届く』演出の重要性が増していると感じています。全員に同じメッセージを一律に伝えるだけでは、誰にも深く刺さらない。ではどうするかというと、個に向けた眼差しをイベント全体の設計に組み込むことです」
オージャストでは英語・中国語・韓国語に対応できるスタッフの手配も行っており、外国籍社員が多い企業の社内イベントにも対応しています。言語の壁を越えて「同じ場にいる」という感覚を共有することが、多様なメンバーが一体感を持つための第一歩だからです。
「外国語対応というのは、実はとても象徴的なことだと思っています。わざわざ自分の言葉で届けようとしてくれている——それだけで、参加者の受け取り方が変わります。これも突き詰めれば、手間をかけることです。技術的な対応以上に、『あなたのことを考えています』というメッセージになります」
個への眼差しは、外国籍社員への対応に限りません。長年勤めてきたベテラン社員への感謝を、その人の言葉で語られたエピソードとともに表現すること。新入社員が初めて会社の仲間に出会う場を、不安より期待が上回るように設計すること。こうした一つひとつの積み重ねが、組織の土台をつくると代表は語ります。
代表がイベントの企画・演出において必ず行うプロセスが、「ストーリーの掘り起こし」です。創業者の原体験、組織が乗り越えてきた困難、社員一人ひとりが積み上げてきた軌跡——こうした物語を丁寧にヒアリングし、言語化することが、演出のすべての起点になると言います。
「会社の歴史や経営者の想いは、多くの場合、言語化されていないことの方が多いです。聞けばあるのに、誰も言葉にしていない。そこを引き出すことが、私たちの仕事の核心です。どんな立派な映像機材を使っても、中身のないストーリーでは人の心は動きません。逆に、素朴な言葉であっても、本当のことが語られていれば、それは強く届きます」
このアプローチは、2006年の創業以来変わらない姿勢です。社内イベントに特化した企業として、インテリジェンスやパーソルパナソニックHRパートナーズ、アイドマ・ホールディングスをはじめとした多様な業種・規模の企業のイベントを手がけてきた経験が、このストーリー掘り起こしの方法論をさらに洗練させてきました。
「どの会社にも、語られるべき物語があります。創業から今日まで、積み重ねてきたことがあります。それを丁寧に拾い上げて、社員の前で届けること。それが社内イベントの本来の力だと思っています。私たちはその橋渡し役です」
株式会社オージャスト代表の金功勇が20年の現場経験を通じて語ったのは、社内イベントとは「感情を設計する場」であり、その根本には「手間をかけること」への信念があるということでした。お金や派手さではなく、一人ひとりのストーリーを掘り起こし、丁寧に言葉にすることで、組織のモメンタムが生まれます。多様化が進む今だからこそ、個への眼差しと、本物のストーリーを届ける演出設計が、これからの社内イベントと組織づくりにおいてますます重要になるといえるでしょう。
・社内イベントの本質は「演出」であり、演出の本質は「手間をかけること」にあります。
・組織のモメンタムを生むのは、情報の伝達ではなく、感情の共有です。
・一人ひとりのストーリーを掘り起こし、丁寧に届けることが、演出の出発点になります。
・多様化する組織だからこそ、個への眼差しを設計に組み込むことが重要です。
取材・文:オージャスト編集部

株式会社オージャストは、2006年の創業以来、社内イベントの企画・制作・運営に特化して企業の組織づくりに伴走してきました。社員総会・キックオフ・表彰式・周年イベントなど、組織の節目となる「ハレの舞台」において、ストーリーの掘り起こしから演出設計まで、手間を惜しまずご支援いたします。英語・中国語・韓国語対応スタッフの手配など、多様化する組織のニーズにも幅広くお応えできます。社内イベントの企画・運営にお困りの際は、ぜひオージャストにご相談ください。
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